センセイと一緒 ~feel.White~
「だってその人は……先生のこと、好きなわけじゃないんでしょ!?」
「……っ」
「先生はずっと、辛そうに……寂しそうにしてる。あたし、見てたからわかるんですっ!」
「……」
「そんな人より、あたしのことを見てください! そんな人になんか、あたし、負けません!」
村居さんは必死に言い募る。
そんな村居さんを見ていた尚哉の目が次第に細められていく。
いつも通り落ち着いているが、どこか剣呑なその瞳。
鈴菜は息を飲んだ。
「そんな薄情な人、あたしが忘れさせて……っ!!」
と、村居さんが叫んだ時。
尚哉が物凄い勢いで村居さんの手を振り払った。
突然のことに、見ていた鈴菜も背筋を強張らせる。
驚く村居さんに尚哉は静かに目を向けた。