センセイと一緒 ~feel.White~
尚哉は鈴菜の中に指を入れたまま、もう片方の手で鈴菜の顎を掴んだ。
軽く口づけし、少し笑う。
村居さんに脅されたという事実を知ったのに、余裕すら感じるその表情。
鈴菜はその表情に思わず顔を引き攣らせた。
「では僕も、負けていられませんね?」
「……は?」
「君が変なことを考えないよう、僕も君を脅すことにしましょうか?」
尚哉の言葉に鈴菜はさーっと青ざめた。
……お、脅すって……。
――――危険だ。危険すぎる。
真っ青になった鈴菜の耳元に、尚哉は唇を寄せて再び指を動かし始めた。
「そうですね、例えば。……もし僕と別れるなどと言い出したら、君の大事なご家族が、大変な目に遭うかもしれませんよ?」
「……え、ええっ!?」
鈴菜は目を見開いた。
何かとんでもない言葉が耳に入ってきた気がする。
困惑する鈴菜に、尚哉はその美しい瞳を細めて笑った。