センセイと一緒 ~feel.White~




鈴菜も驚き、目を見開いた。

……別の高校に、赴任?


……まさか……


普通、こんな時期に受験生を受け持つクラスの担任が別の高校に行くことなどありえない。

となると……。

驚きのあまり体を固まらせる鈴菜の視線の先で、尚哉はいつもの声で言う。


「こんな時期に皆さんの傍を離れることを、とても申し訳なく思っています。後任には、産休明けの杉田先生に当たって頂く予定です」


シーンとしたクラスの中、尚哉の声が響く。

鈴菜は頭が真っ白になっていくのを感じていた。



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