センセイと一緒 ~feel.White~
鈴菜は尚哉を振り仰ぎ、笑顔で言った。
――――昔、この神社で見せてくれた、輝くような鈴菜の笑顔。
尚哉はしばらく無言で鈴菜を見つめた後、その目を優しく細めた。
「……わかったよ、鈴菜。君がそのつもりなら、おれも覚悟を決めるよ」
言い、尚哉もポケットから携帯を取り出した。
……鈴菜のアドレスを表示し、削除する。
尚哉は携帯をポケットに戻し、鈴菜の肩を掴んでそっと引き寄せた。
「君を信じてる。……きっと、君なら大丈夫だ」
「……尚くん……」
「桜の時期になったら、またここで会おう。初めて会った時のように。約束だよ、鈴菜?」