センセイと一緒 ~feel.White~




「……そういえばさ、鈴」

「ん?」

「白崎先生には連絡したの?」


和泉の言葉に、鈴菜は首を振った。

連絡先を消してしまったので連絡の取りようがない。

けれど桜の時期にあの神社に行けば、きっといるはずだ。


「ううん。でも来月、会う予定だから。大丈夫」

「そう? それならいいけど……」


和泉はふぅと息をつき、中庭の脇に植えられた桜を見た。

つられて鈴菜もそちらの方を見る。

和泉はじっと桜の木を見つめながら、口を開いた。


「あたし、さ。実を言うと2年前から、鈴と白崎先生はこうなるような予感がしてたんだよね」

「……え?」

「鈴が転入した時かな。ここで、白崎先生が寝ている鈴をじっと見ててさ……」




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