センセイと一緒 ~feel.White~
鈴菜が近づくと、尚哉は振り返り、嬉しそうに目を細めた。
「鈴菜……っ!」
言葉とともに。
鈴菜は腕を引かれ、抱き寄せられた。
……爽やかなシプレーの香り。
……懐かしく甘い香り。
鈴菜は尚哉の胸の中で、じわりと涙が滲むのを感じた。
「会いたかった、鈴菜……っ」
「私も……会いたかった……っ」
――――3か月ぶりの再会。
鈴菜の手からばさっとバッグが落ちる。
鈴菜は尚哉の背に手を回し、3か月ぶりの尚哉の感触を確かめるように腕に力をこめた。