センセイと一緒 ~feel.White~
鈴菜もくすりと笑った。
……先輩、か。
先生よりはその方が遥かに近い気がする。
笑顔を浮かべる鈴菜に、尚哉はポケットから何かを取り出した。
「はい、これ」
渡されたのは、紺のビロードで包まれた小さな箱。
鈴菜は首を傾げた。
「……?」
「入学祝い。開けてみて?」
尚哉に言われ、留め金を外して箱を開けると。
中には繊細な輝きを放つシルバーの指輪が入っていた。
……しかも、なぜか二つ。
驚く鈴菜に、尚哉はくすっと笑って言う。
「いわゆる、ペアリングというやつだよ」
「ペアリング?」
「……ま、君の方は害虫除けも兼ねてだけどね?」
「……?」