センセイと一緒 ~feel.White~
3.取り戻した記憶
あれは、小学2年の春。
鈴菜は学校から帰る途中、鈴菜はふといつもと違う道で帰ってみようと思い立った。
いつもの道を曲がり、違う方へと歩いていく。
すると鈴菜の視線の先に赤い鳥居が見えてきた。
近付き、鳥居の傍にあった石碑を見てみると……
『八坂神社』
とある。
……そういえば初詣で来たような気がする。
と鈴菜は思い、鳥居をくぐった。
ちょうど桜の季節で、境内は桜が満開だった。
春風に乗り、桜の花びらが散っていく。
「わぁ……」
鈴菜は桜吹雪の中、参道を歩いていった。
といってもさほど広い神社ではないため、少し歩くとすぐに本殿や手水舎、そして小さな社務所が見えてくる。