センセイと一緒 ~feel.White~




鈴菜の言葉に、少年は少し考えた後、口を開いた。


「……お前、見に来たい?」

「え?」

「桜羽能。……見に来る?」


少年の言葉に。

鈴菜はこくん、と頷いた。

……少年の笛を、聞きたい。

鈴菜が頷くと、少年は目を細めて嬉しそうに笑った。

その、柔らかで綺麗な笑顔。

その笑顔に、鈴菜は胸がカッと熱くなるのを感じた。



今思えば、あれは初恋だったのかもしれない。

あの時はまだ幼すぎてわからなかった。

けれど……。




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