センセイと一緒 ~feel.White~
「森下さんの成績は……正確に計算してみないとはっきりとは言えませんが、恐らく大丈夫でしょう」
「……そうですか……」
「ただし、ですね。ひとつ問題がありまして」
尚哉の言葉に、鈴菜は顔を上げた。
首を傾げる鈴菜の視線の先で、尚哉はテーブルに置かれた奨学金の資料の下の方を指で示す。
「ここに書いてある通り。申し込みは、今日までです」
「……え?」
「正確に言うと、本日の消印であれば有効のようですね。……どうしますか、森下さん?」
尚哉の言葉に鈴菜は目を見開いた。
……よく見てみると。
確かに申込期限は今日となっている。
鈴菜は青ざめた。