センセイと一緒 ~feel.White~
と、頷いた瞬間。
鈴菜は腕を掴まれ、物凄い力で引き寄せられた。
驚く鈴菜の体を、尚哉が折れんばかりにかき抱く。
「鈴菜……っ!」
爽やかなシプレーの香り。
あの頃とは違う香り。
けれど、尚哉の声も瞳も……
そして鈴菜を呼ぶ、その声の響きも……
あの懐かしい記憶のものと、まったく同じだ。
「……鈴菜……、鈴菜っ……」
尚哉は何度も名前を呼び、ぎゅっと鈴菜を抱きしめる。
……その、温かいぬくもり。
……懐かしい、声。
鈴菜は尚哉の腕の中で呆然と涙を流していた。
そんな鈴菜の耳元で、尚哉は掠れた声で叫んだ。
「おれは……、おれは、ずっと君に謝りたかった……っ」
「……っ……」
「ごめん。……傷つけて、ごめんっ……」