センセイと一緒 ~feel.White~




「でもっ、先生は、せんせいっ……」


と叫ぶように言った鈴菜に。

尚哉は唇の端を歪めて、くすりと笑った。

……その、余裕の笑み。

その笑みに、鈴菜はなぜか背筋が強張るのを感じた。


「わかってるよ。君はまだ高校生だし、おれは教師だ。社会的に許されることじゃないってね」


鈴菜は息を飲んだ。

――――尚哉は百も承知で言っているのだ。

そしてその上で、自分を手に入れようとしている。

それを知り、鈴菜は内心で青ざめた。


『僕はこう見えて、実はかなり執念深い人間で、独占欲も強いんです』

『彼女が僕のことを思い出したら、僕はどんなことをしてでも彼女を手に入れようとするでしょうね』


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