センセイと一緒 ~feel.White~
三章
1.危険な感じ?
翌週の月曜。
鈴菜は和泉とともに中庭で弁当を広げていた。
和泉は国立コースのため、そのままB組に在籍している。
どうやら近隣の国立大学であるK大を狙っているらしい。
「鈴、新しいクラスはどう? ちゃんと馴染めてる?」
和泉は心配そうに言い、鈴菜の顔を覗き込む。
鈴菜は少し笑った。
「大丈夫だよ。私の他にも、何人かB組から転入した人もいるしね」
「あたしは鈴がいなくなって超サミシイよ。学校に来る理由の半分がなくなっちゃったわけだからね」
「……は?」
「鈴をからかうのがあたしの生き甲斐だったのに~。ああ、サミシイ……」
ううっと目元を押さえる和泉を、鈴菜ははぁとため息とともに見つめた。
なぜ王子なのに、生き甲斐がそれなのか。
「生き甲斐って……。もうちょっとまともな趣味持った方が良くない?」
「なかなか言うね、鈴……」