センセイと一緒 ~feel.White~
「……」
「どしたの? 何か元気ないね?」
「……」
鈴菜はふぅと息をつき、お茶を一口飲んだ。
あの衝撃から数日。
鈴菜はまだ衝撃から立ち直っていなかった。
だいぶ落ち着いて考えられるようにはなってきたが……。
『僕は、ずっと昔からある女性に想いを寄せています。もう10年近くなりますね』
まさかその相手が自分であるとは夢にも思っていなかった。
10年というから、尚哉と同年代の女性だろうと思っていたのだが……。
10年もの、長い間……。
それを思うと、胸の奥から切なく、熱いものが湧き上がってくる。
「……鈴?」
和泉は黙り込んだ鈴菜を心配そうに覗き込む。
和泉には話しておいた方がいいかもしれない。
鈴菜はひとつ息をつき、週末にあったことを話し始めた。