センセイと一緒 ~feel.White~
「うん、なんというか……。例えば兄貴は見た目はああだけど、中身はわりと理性的だし良識的だと思うんだ」
「……」
「でも白崎先生はその逆っていうか。……見た目はまともだけど、中身が計り知れないっていうか。突然思いがけないことをしそうっていうか……」
和泉の鋭さに鈴菜は内心で息を飲んだ。
……それはなんとなくわかる。
あの夜の尚哉の言葉、そして態度。
そして……
『目的のためなら手段を択ばない。そういう人間もいますからね?』
いつかの尚哉の言葉。
……その言葉に薄ら寒いものを感じるのは、なぜだろう。
黙り込んだ鈴菜に、和泉は言った。
「……で。結局、付き合うことになったわけ?」
和泉の言葉に鈴菜はぐっと押し黙った。
……そこが鈴菜自身もよくわかっていないのだ。