センセイと一緒 ~feel.White~
『手に入れる』宣言をされたというのはわかっているが……
まだ付き合うという段階ではないと思う。
けれどこのまま黙っていると、強引に押し流されることは間違いない。
「……まだ、そこまでじゃない、と思う……」
と、か細い声で言った鈴菜に。
和泉は心配そうな視線を向けた。
「鈴、気を付けなよ? 鈴がその気じゃなくても、向こうはどんどん押してくるだろうからさ」
「……」
「なんか危険な気がするんだよね、ああいうタイプって。一度プチっといったら見境なくなりそうというか、なんというか……」
鈴菜はぐっと手を拳に握りしめた。
……確かにそんな気がする。
「まぁ、何かあればいつでも相談に乗るからね? ……でも本当に気を付けなよ? 学校にバレたらまずいことになるからね?」
「う、うん……」
鈴菜はこくりと頷き、弁当に箸を伸ばした。