センセイと一緒 ~feel.White~
「そういえば。今度の週末、八坂神社で氏子祭りがあるんですよ」
「氏子祭り?」
「ええ。桜羽大祭ほどではないですが、それなりに人も集まりますよ」
尚哉の言葉に鈴菜はへぇと声を上げた。
八坂神社でもお祭りをやっていたとは知らなかった。
尚哉は少し笑い、口を開いた。
「では土曜の18時に、八坂神社の本殿の裏で待ち合わせにしましょうか?」
「……え?」
「足場が多少悪いかもしれませんから、気を付けて来てくださいね?」
――――どうやら借りを返す方法が決まったらしい。
昔の尚哉はつっけんどんだったが、ここまで強引だっただろうか?
けれどこの強引さに少しドキドキしている自分もいる。
鈴菜は頬を染めながら、こくりと頷いた。