センセイと一緒 ~feel.White~



自分が教師であることも……

鈴菜が生徒であることも分かっている。

けれどもう、止められない。

……零れた水は戻らない。


鈴菜を手に入れたい。

鈴菜の全てを、自分のものにしたい。

鈴菜が自分しか見ないように、鈴菜の心と躰に、自分の想いの全てを刻み込みたい。


例え罪だと言われても。

例え罰を受けることになっても。

……鈴菜さえ傍にいてくれれば……

自分は後悔などしないだろう。


「鈴菜……」


もちろん、自分が鈴菜の未来に責任を負う立場であることはわかっている。

鈴菜が高校を出るまで、自分は教師として接しなければいけない。

鈴菜の未来のためにもそうしなければいけない。

けれど……。


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