センセイと一緒 ~feel.White~
一週間後。
……土曜の夕方。
鈴菜はTシャツにキュロットという格好で八坂神社へと向かっていた。
既に陽は傾き、街路樹の影が道路に長く伸びている。
昔も、こうして尚哉に会いたくて神社に走っていったことを思い出す。
あの時はランドセルを背負っていたが……。
鈴菜はいつものように、参道への階段を登って行った。
……が。
途中、林の奥で何かがキラッと光ったことに気付き、足を止めた。
「……?」
なんだろう。
しばし林の中をじっと見てみるが、特に何も見えない。
……気のせいだったのだろうか。
鈴菜はそのまま参道を歩いていった。