センセイと一緒 ~feel.White~
よくわからないが、神主というのもいろいろ大変らしい。
教師と二足の草鞋というのも大変だろう。
それにしても……
なぜ尚哉は教職についたのだろうか。
不思議に思い、鈴菜は聞いてみた。
「先生。……先生はどうして、教師になろうと思ったんですか?」
鈴菜の言葉に、尚哉は裏口のドアを閉め、鍵を掛けながら言った。
「……初めはね。神職で食べてくのは嫌だったから、何か資格が欲しいと思った。で、たまたま大学に教員免許が取れるコースがあったから、それを選んでみた」
「……」
「今思えば、正解だったね。……君に再会できた」
目を細めて笑う尚哉を見、鈴菜は頬を赤くした。
尚哉は祓串を脇に置いてある木箱に入れながら、続けて言う。
「今は教員も悪くないって思ってる。なかなかハードだけどね。土日出勤もあるし、一般企業のように残業手当とかつかないしね」
「……」