先輩へ… 16年後のラブレター
守衛のオジサンは一人だった。

帰りがたくて、声をかけてみる。

「あの~。この奥の食堂はまだ営業ってされてますか?」

「あぁ、やってますよ。さすがにこの時間はやってないけどね、普段は朝からやってるよ。」

ということは、先輩のご両親はまだここに住んでる!

やっぱり、さっきいた人たちは、先輩の家族?

「私、実はそこの息子さんと昔お付き合いしていた者です。

もう16年も前ですけど。」

うわ~、私、守衛のオジサンにこんな話しして、何やってんだろ?

オジサンびっくりしてるよ。

でも、私の口は止まらない。

だって、今日ここから出たら次はいつ来るかわからない。

少しでも何か聞けたら…。

すると、意外とオジサンは話しに食いついてくれた。
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