☆彼女は妄想中☆
『佐上コーチのあの筋肉見て!』
『本当。うちの旦那にも見せたいわ〜』
遠くからでも分かる引き締まった肉体に周りの先輩ママ達が小声で噂している
佐上コーチは陽と同じ学年のパパでコーチも兼任してる人
色黒で真っ黒な髪の毛、歳は38歳だけど20代後半に見えるし、かなりのイケメン。しかもサッカーが上手くて優しいとくれば誰だって見とれるに決まってる
他の先輩ママ達に気付かれないようにひっそりと淡い恋心を抱いてる私・・・・
そんな自分が中学生みたいで、もどかしくて、でもどこか懐かしくて好きだったりする
「陽君ママは佐上コーチどう思う?」
「私!?いやぁ私はなんとも・・・・思わないですかね。」
隣の先輩ママ達が私を見る
ここで私もなんて騒げない。あくまで私は一年の陽君ママ。上級生のママにお気に入りの佐上コーチを素敵なんて言ったり何があるか分からない
それにね・・・・
このひっそりとした時間は自分だけの楽しみだから。
佐上コーチとどうこうなりたい訳じゃないし・・・・
ただ目があってドキドキしたり話し掛けられて嬉しかったり、小さなトキメキに溺れたいだけだから