貴方の彼氏も奪う。
暇人じゃんか。

とか思っていたら、

「ちー?何コレ?」

たっくんに名前を呼ばれた。

たっくんが指差すのはあたしの右腕。

あちゃー。

アイツらに裏庭に無理矢理連れて行かれた時にできたのかな。

『あーコレねー、さっき転んだー』

「…転んだだけでそんなアザになるわけないだろ」

『転んだったら転んだー』

「ちーさん、保健の先生舐めないでくださいよ」

『あ!たっくん保健の先生だったんだっけ?』

「ちー…ふざけんなよ」

『あは』

たっくんはあたしの学校の保健室に居候してる座敷わらし…、
じゃなくて、保健の先生。

従兄妹にあたる。

小さい頃からよく遊んでくれて…。

あーいやだわ。
もう過去は振り向かないって決めたじゃないの。
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