冷淡な旦那様
姫子は退院をして、
俺のマンションに暮らしている。


ほとんど雛子の人格しか
現れないので、
話し方や性格が、
姫子と全くの逆なので、
ハッキリ言って驚いている。


「何見ている?」


「専門家に聞いたが。」


「ああ。

姫子が作った人物は、
この私だけだ。

まあ姫子がいつも外を見て、
鳥になりたいと言って、
外を眺めていたな。」


「本当か?」


「ああ。

お前が姫子を大事にしたら、
こんな風にはならなかった。」


雛子は冷たいビールを
ガブガブと飲み干す。


姿は姫子だが、
姫子じゃない俺は。。。
戸惑いしかない。


(健サイド終わり)
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