冷淡な旦那様
普段はほぼ、
雛子しか現れないし、
料理・掃除が苦手な彼女は、
健さんがいない時だけ、
私と入れ替わる。


「何故貴方が出来たの?」


{また聞いてくる?

あんたは健が嫌いで、
徐々に私を作ったのよ。}


「うそ・・・。」


{本当よ。

あんたは健が好きだし、
健もあんたが好き。

なのに互いに自分の事を
素直に出せない結果、
こんな最悪な事態まで
発展したんだよ。}


「うそ・・

健さんが私を好き?」


{私が人格で出ている時、
あんた聞いてないの?

馬鹿な女だね。

だから立花の女が
あんたの事を全て知り尽くし、
あんたを襲った訳。}


雛子さんの言葉に、
私は何も言えない・・・。
< 55 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop