魔王と女神のシンフォニア
ジリリリリリリ!

けたたましい目覚ましの音で僕は目を覚ます。
目覚ましを止めようと手を伸ばすと

ムニッ。

んっ?何だ?柔らかい?

しばらくすると視界もはっきりしてきた。手に掴んでいたのはアリスのむ・・む・・。

「歩さんって・・歩さんって・・。」
怒りに震えてかワナワナしている。

「あの!すみま!」
「最低!」

バシーン。

登校中、偶然ヘクトルに会った。

「よぉ!おはよう歩!・・・・何かあったのか?」
「あぁヘクトル。今優しくしないでくれ。・・・今、優しくされたら泣きそうだよ。」

そういった僕の顔には大きな手のひらの形が残っていた。
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