魔王と女神のシンフォニア
巫女姉にも何と言ったら良いのだろうか?

―――――――

「あぁ もしもし巫女姉? 僕さぁ将来魔王だってさ HAHAHA!」
「HAHAHA!またそれは大きな属種ね!まぁ 悪さはほどほどに学園をenjoyしなさい!HAHAHA!」

――――――――


・・・・まぁ ないだろうな。

「あはは・・」
思わず乾いた笑いがでてしまう。


現実逃避を試みている間に寮についた。

特にいく宛もないし、かと言って今他の場所に出ても・・・まぁ大体検討はついた。
そう考えると一番寮が落ち着けるだろうという考えに至った。確か今日の夕方くらいに新しい部屋の振り分けがあるはずだ。アリスもこの時間に部屋にはいないだろう。


寮に入ると寮長の相良藍香は僕に気付いたらしい。

「よぉ 少年。今日は大変だったみたいだね。」
面白そうに藍香は僕に言ってくる。

頭の中でもうここにも情報が回っているのかぁと思いつつ、
「寮長は皆みたいに取り乱さないんですね。」
「まぁ この仕事も長くてね~。割といろんなやつがいてなれた。」
ハハハッと高い声で笑う。

いったい何年くらいこの仕事なのか聞こうと思ったが、鋭い眼光でそれを遮られた。
・・・女性に秘密はつきものと言うことなのだろう。

藍香は、新しい部屋割が決まるまでは前の部屋で勝手にくつろいでもいいということだった。


誰もいないであろう寮の部屋にノックもせずに鍵を開けて入る。
< 44 / 116 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop