魔王と女神のシンフォニア
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老人は椅子に座りながら楽しそうに赤子をあやしていた。

まだ幼さが残る少女、差義理巫女は口を開く。

「で? その子はどうしたんですか?」
疑問に思っていたことを口にする。と言うのも巫女がついた時には三人に責められているところですでに老人の腕には赤子が抱かれていたのだ。


「んっ? いや新しく家族になったのじゃよ。」
答えになっていないが楽しそうに老人は赤子に目をむけながら口を開く。

祖父はこういい出したら何も教えてはくれない。

「・・・・はぁ」
普段は優しい祖父も時折変な頑固さがでるというのも悩みの種だ。もっとも慣れてはいるが。


「なんじゃ 巫女もこの子を抱いてみたいのか?」
「いっ いえ別に・・」

上手く会話を誤魔化されてしまった。
こうなるともう疑問をぶつけることは難しくなった。

祖父は相変わらず赤子をあやすのに夢中だ。

赤子もキャッキャッと特に変わった様子もなく、まぁ・・・普通にかわいい。


・・・・・。

「お祖父様・・やっぱり私もその子を抱かして頂いてもいいですか?」

祖父は少し驚いた顔をしたあと、すぐにニヤニヤした顔になり赤子をゆっくり手渡してくる。

私は何か見透かされているような気がして頬が熱くなった。
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