魔王と女神のシンフォニア
「あぁ すみません。本当にあなたがあの魔王なのかなと思いまして。」
笑いで起こった涙を人差し指でぬぐいながらアリスは言う。

率直な感想は、あぁ 知っていたのかということだった。魔王と言うフレーズに検査の時のことを思い出す。


「あなたはその・・・皆みたいに僕のことを怖がらないんですね。」

会場では泣き出すほどの人もいたくらいだ。自分ではあまり想像はつかないが何か恐ろしい存在だと言うことは容易に想像できた。

すると、少し神妙な顔でアリスは口を開く。
「・・・・正直に言えば少し怖かったです。」


それはそうだろう相手は女神と言えど女の子なのだ。

「でっ でも。」
アリスの言葉は続く。
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