魔王と女神のシンフォニア
「あぁ　お気づきなったんですね。良かった。」
自分が２回も気を失わせてしまったこともあり心配になる。
歩は夢と現実がごちゃごちゃになっているといったような少し混乱している様子だったので思いきって聞いてみることにした。

「あっ　あの何か覚えていますか？」
すると、歩は申し訳なさそうに口を開く。

「すみません。ノックもせずに入ってしまって。誰かいるとは思ってなくて」
「いっ　いえ」
着替えを覗かれた時のことを思いだし頬が少し熱くなる。

少したつと歩がふと思いだしたように口を開く、

「後、何故かあなたが僕のほっぺたをつね・・」
「夢です！」
間髪いれずに告げる。これだけは・・・これだけは夢ということにせねば！


「でっ　でもあの・・」
「夢です！」
私は全力で！笑顔で！間髪いれず再び告げる。

すると、歩は一瞬何か考える様子をしたあと、
「あっ！ゆっ　夢だったみたいです。」

・・・押しきった。押しきったわ！アリスの心の中に変な達成感が充満した瞬間だった。



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