魔王と女神のシンフォニア
私は、もうルビィとの約束もなくなったので荷物を整理したということにした。彼もそうだと言っていたが落ち込んだ様子で部屋に入ってきたのと荷物がそんなに多くないのを見るとたぶん嘘だろう。

「あっ あの!」

「ひゃっ ひゃい!」
突然声をかけられてびっくりし変な発音で返事をしてしまう。


「昨日はその・・・いろいろすみませんでした。」
彼はベッドの上で土下座のような形で深々と頭を下げる。

「いえそんな、頭をあげてください。」
そんなことをされると私も少し罪悪感が生まれる。

「でっ ですが・・・」
彼は申し訳なさそうな顔する。その状態で、少し二人は沈黙する。


「クス クス」
その姿を見て思わず少し笑ってしまう。

「・・・・・?」
彼は不思議そうな顔をした。
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