魔王と女神のシンフォニア
ルビィの内容は2メートルはあるであろう鎖につながれた魔獣を飼い慣らせというものであった。

どうやるのかと不思議に思っていると、隣にいるアリスがそれを察してか口を開く。

「ルビィは様々な生き物の深層心理に入りこんで心同士を繋ぐ力をもっています。だから、きっと大丈夫ですよ。」
「そうなんですか。」
魔獣の心理に入り込むなどそんなこと可能なのだろうか。そんなことを考えていたがすぐに心配はなくなった。


ルビィは魔獣の前で祈るように両手を組み合わせる。

周りにも一瞬緊張がはしるが、次に彼女が目をあけると同時に魔獣はルビィの前に手が届くくらいに頭を下げる。

「よしよし。」
まるでペットの頭を撫でるように、にこにこしながら魔獣の頭を撫でる。

ふと目が合う。
ルビィは得意げな感じだったが、ここは素直にすごいなぁという眼差しを送る。


しかし、誰もが成功したと思って安心した直後だった。

ウガァァァアア!

突然、魔獣が暴れだしたのだ。鎖をしていて辛うじて全力の一撃は受けずにするでいるがルビィの体は魔獣から3メートルほど吹っ飛ぶ。

「いやぁ」
ルビィ自信も何が起きているのかわかっていない。

シフォンはどこから出したのか、身長よりも軽く大きな大剣を構えていた。
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