魔王と女神のシンフォニア
アリスはゆっくりと顔に覆っていた手をのける。最悪な展開を避けることを望むようにそして、願うように。
周りのクラスメイトは信じられないといったように練習場を見つめていた。
アリスもすぐに練習場に目を向ける。
そこには信じられない光景があった。
ミシミシミシーーー
嫌な音をたてながら僕は魔獣を睨む。
あぁ、左の肘の辺りはいってしまったかも知れない。痛みに耐えながらも魔獣を睨む。
魔獣は自分よりも体が小さい存在に恐怖するように二、三歩後ろに下がる。
本当は学園で使う気はなかったし、巫女姉にも力を使うことは極力止めるように言われていたが・・・緊急時だ、仕方ない。
心の中で巫女姉ごめんと思いつつ体全体に力を集中させて口から言葉をつげる。
「僕はお前に死を宣告する。」
魔獣と目を合わせ、けして目を離さず静かにつげる。
魔獣は、一瞬恐れたような表情をみせるが何も起こらないことに強気になったかもう一度大きく拳を振り上げる。
だが、すぐに気付く。その振りかぶった腕も今まで歩いていた足も、まるで、魔獣がそこに最初からそこにいなかったように、僕が言葉を発した後に魔獣は消え去った。
周りのクラスメイトは信じられないといったように練習場を見つめていた。
アリスもすぐに練習場に目を向ける。
そこには信じられない光景があった。
ミシミシミシーーー
嫌な音をたてながら僕は魔獣を睨む。
あぁ、左の肘の辺りはいってしまったかも知れない。痛みに耐えながらも魔獣を睨む。
魔獣は自分よりも体が小さい存在に恐怖するように二、三歩後ろに下がる。
本当は学園で使う気はなかったし、巫女姉にも力を使うことは極力止めるように言われていたが・・・緊急時だ、仕方ない。
心の中で巫女姉ごめんと思いつつ体全体に力を集中させて口から言葉をつげる。
「僕はお前に死を宣告する。」
魔獣と目を合わせ、けして目を離さず静かにつげる。
魔獣は、一瞬恐れたような表情をみせるが何も起こらないことに強気になったかもう一度大きく拳を振り上げる。
だが、すぐに気付く。その振りかぶった腕も今まで歩いていた足も、まるで、魔獣がそこに最初からそこにいなかったように、僕が言葉を発した後に魔獣は消え去った。