魔王と女神のシンフォニア

しばらくするとフェリスが起き上がる。
しかし、その様子をシフォンは険しい様子でみていた。

「条件をやぶりましたね。」
ﾄﾞｽのきいた声でシフォンはつげる。
フェリスは汗を流しながら床をながめている。

「条件を破った以上、あなたを保護する理由がありません。処理します。」
シフォンが大剣を構える。

フェリスの体がﾋﾞｸｯと反応する。

「まっ　待ってください！」
僕は思わず間に入る。

「わかっているんですか？そこにたつと言うことは一緒に斬れと私に言っているようなものですよ。今なら間に合います。どきなさい。」
威圧的なオーラを放ちつつシフォンは言う。

「僕が・・・僕が何とかします！」
「えっ！？」
フェリスは驚いたような表情で僕をみている。

対するシフォンは、
「具体的にはどうすると言うんですか？」
と僕に問いかける。

「残りの停学期間で彼女のバーサーク化を消します。消して見せます。」
無我夢中に僕は言う。

「・・・・・・」
シフォンは何か考えている様子だった。
そんなときだった。

「歩～！元気してた～？」
「歩さん無事ですか？」
アリスとルビィの声が聞こえて。

「ふぅ」
シフォンはため息ににたものを出す。

「では、停学中だけ様子を見ましょう～。ですが、できなかった場合。差義理くんあなたもそれ相応の覚悟をしてください。」
冷ややかにシフォンはいい放つ。

「望むところです！」
僕はシフォンの目をみながら言う。


「まったく、なんで彼女のような他人にこんなに一生懸命になれるのか」
シフォンはやれやれといったようにジェスチャーをする。

「僕はフェリスを他人だとは思いません。フェリスは大切な人です！」
「・・・・・・・」
大切な友人という意味なのだがフェリスは顔を赤くして俯く。

アリスとルビィが近づいてくる足音がする。

「まぁ　失敗したら永久退学にでめしましょうかね～。」
「ちょっ　ちょっと待ってください。」
フェリスがシフォンを止めようするがシフォンはすぐに部屋を出ていく。

代わりにアリスとルビィが部屋に入ってくる。