魔王と女神のシンフォニア
――――――

僕は現実世界に戻ってくる。
「フェリスの眼帯を外してください。」
フェリスの近くにいるシフォンに指示する。

すると、少しすると黒いフェリスの形をしたものがフェリスから出てくる。

「おのれ。おのれぇぇ!」
宿主がいなくなり苦しそうだ。僕はすかさず体に力を入れる。

「僕はお前に死を宣告する!」

黒い塊に向かってそういいはなつ。

「うっ・・・うぐ」
黒い塊は苦しそうな悲鳴をあげる。
「まだ、まだ終るわけにはいかん」
しかし、黒い塊はアリスの方を向いた。

まっ まずい。僕はアリスの盾になるように覆う。

僕の中に黒い影が入ってくる。
「歩さん!」
アリスが心配そうに近づく。

支配されるのだろうか。しかし、そんな考えとは反対に僕から黒い影が出てくる。

「ひっ・・ばけも・・」
黒い影が言い切る前に影は消滅した。
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