誘惑のクラン(血族)
そして20センチほどの隙間から室内を覗いてしまった。


「!」


璃子の想像通り、優真は香織を抱きしめていた。


彼女の美しい裸体の後姿。


真っ直ぐな黒髪が白い背中を隠しているが、形のいいヒップは何も身に着けていない。


足元には先ほどまで身に着けていたワンピースが落ちている。


うそ……兄妹で……。


頭を何かで思いっきり叩かれたように痛み、ふらついた璃子はドアに手を付いてしまった。


その途端にドアが大きく開く。


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