誘惑のクラン(血族)
「……香織さんに首を絞められた時に……」


「驚いたでしょう?」


「まだ夢を見ているみたいな気分……」


その時、眠る美菜の眉間がきゅううっと寄ったが、すぐに元に戻り寝息を立てている。


「痛むんだね。処置は誰が?」


「兄さんだよ。兄さんは医師免許も持っている。かなり昔だけどね」


璃子は軽く頷いた。


優真が何の資格を持っているか、どんなことをしているのか、驚かなくなってきた。何百年も生きているのなら、色々なことに長けているのだろう。


「自分の運命を聞いた?」


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