誘惑のクラン(血族)
「ヴァンパイアになっても何ら生活は変わらないよ。最初に頃は光に敏感になり少し辛いだろうが、慣れれば大学にも通える」


璃子はヴァンパイアになり、この人の妻になるのがステキなことだと思い始めていた。


そう思って、ハッとなる。


もしかしたら私は優真さんに暗示をかけられている?


表情が変わったのを、優真は見逃さなかった。


「どうしたの? まだ心配?」


「えっ、いいえ、……今のこの状態って、暗示をかけられた状態なのでしょうか?」


そう聞くと優真は笑い出したが、キョトンとした顔で璃子が見ていると真顔になった。


そしてテーブルに両肘をつき指を組む。


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