誘惑のクラン(血族)
その姿に、璃子の心臓がトクンと鳴り、バスルームに戻りたくなる。


「いい香りだ」


そう言われて、クンと鼻をヒクつかせると微かに石鹸の香りに混じり、じゃ香の香りがした。


優真の香りだ。


優真の腕が璃子の腰に回った。


「まだ血は飲みたくならない?」


璃子はコクッと頷いた。


「本番はまだのようだね」


優真は顔を傾け、璃子の唇に軽く口付ける。


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