誘惑のクラン(血族)
「確かに璃子さんは長から見れば邪魔者でしょう……」


「俺はこの世界を牛耳れればいいんだ。小娘を助け、優真が脱落するのなら、願ってもないことだ」


璃子はふたりの会話が見えなかった。


優真さんが脱落するって……? 


長候補って……?


「あ、あの、聞いていいですか?」


璃子は聞いていた。


意外にも声はしっかりしている。


「なんだ?」


「長候補ってなんですか? それが私に何の関係があるのか教えて下さい」


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