誘惑のクラン(血族)
いつもはそこで目が覚める。


しかし、今日は続きがあった。


いつもは登場しない父親が現れた。


「璃子」


ゆっくりとした足取りで父親は小さな璃子に近づく。


大きな璃子からは大きな背中しか見えない。


母から取り上げて、小さな璃子を抱いた父親は大きな璃子の方へ振り返った。


大きな璃子は心臓が止まるほど驚いた。


その顔はいたる所から肉が溶け骨が露出し、血が吹き出した恐ろしい形相だ。


「璃子」


小さな璃子を抱いたまま、大きな璃子に近づいてくる。


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