誘惑のクラン(血族)
「……ニューボーンになるのって、大変なことなんですか? 痛いとか……」


「痛みはわからないが、無性に血が欲しくなる。気が狂いそうになると聞くが、璃子ちゃんは安心していればいい。私が付いているのだからね」


そこまで言った時、ドアがノックされウエイターがワインを持って来た。


そして、ウエイターが再び出て行く。


「車運転しているのに、ワイン飲んで大丈夫ですか?」


「ワインが私達の身体に影響するのはほんの5%くらいかな。水をよりかは味があるから私達は飲むんだ。赤ワインは血の色に近いだろう? 赤ワインは視感で楽しんでいる」


「優真さんも血を飲んでいるんですよね?」


誰の血を飲んでいるのだろうと、気になる璃子だ。



< 232 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop