誘惑のクラン(血族)
「璃子ちゃん、君はまだわかっていない。ひとりになるのがどれだけ危険なのかを」


「わかっています! わかり過ぎるくらいわかっています! でも、私が優真さんとかかわらなければ危険じゃないんです!」


「璃子ちゃん!?」


つい言ってしまったと思った時には優真は璃子の目の前に立っていた。


「君はなにを言っているんだ? どうした? やっぱりレストルームでなにかあったんだね?」


階下ではふたりが気になった碧羽と音羽が興味深そうに見ている。


「話をしよう」


優真は璃子の右手首を掴むと、階段を下りはじめる。


考えが整理つかないまま璃子は優真の自室に連れてこられていた。


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