誘惑のクラン(血族)
「崇、なにをしているのか、わかっているんだろうな?」


優真は沸騰した湯でも瞬時に凍りつきそうなくらい冷たい視線を、崇に投げかける。


「もちろんです。これは優真様のため。お気の毒ですが、数日動けないようにさせていただきます」


それが合図だったように、崇の下部とかしたヴァンパイアが一斉に襲いかかる。


優真に襲いかかるヴァンパイアは心臓の急所を突かれ、あっけなく倒れると砂になる。


倒しても次から次へとヴァンパイアが襲ってくる。


キリがない人数だ。


優真とヴァンパイアたちの攻防が何十分と続いた。


「うっ!」


呻き声を漏らしたのは優真だった。


角材で足を殴られ、バキッと骨が折れる音。


< 257 / 356 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop