誘惑のクラン(血族)
うっすらと目を開けた璃子は、目の前にいる音羽に驚き跳ね起きる。
「音羽ちゃん! 今なにをっ!?」
微笑みを浮かべる音羽は、更に笑みを深める。
「なにをって、わからない? 血をあげたのよ」
聞く前からわかっていた。
口の中が錆の味が広がっている。
そんな事を聞きたいのではなかった。
なぜ自分に血を飲ませたのか。それが知りたい。
それなのに、身体が熱くなり全身が震えはじめる。
「うっ!」
心臓が張り裂けそうなほどに痛み、璃子は身体を屈めた。
「音羽ちゃん! 今なにをっ!?」
微笑みを浮かべる音羽は、更に笑みを深める。
「なにをって、わからない? 血をあげたのよ」
聞く前からわかっていた。
口の中が錆の味が広がっている。
そんな事を聞きたいのではなかった。
なぜ自分に血を飲ませたのか。それが知りたい。
それなのに、身体が熱くなり全身が震えはじめる。
「うっ!」
心臓が張り裂けそうなほどに痛み、璃子は身体を屈めた。