誘惑のクラン(血族)
「璃子さん!」


美菜の身体に馬乗りになり血を吸う璃子に、碧羽はあ然となった。


すぐに璃子を美菜から引き離す。


「璃子さん! しっかりして!」


璃子はハッとしたように目を見開き、碧羽を見る。


「私……」


その大きな目はすぐに潤み始め、何度も首を横に振り始めた。


「私、私!」


「大丈夫だ! 璃子さん! 意識をしっかり持つんだよ!」


璃子は自分がしたことをはっきり覚えていた。


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