誘惑のクラン(血族)
私は美菜の血を吸ってしまった!


「音羽! なぜ止めなかったんだ!」


碧羽は傍観している音羽を責める。


「だって止めようがないもの。彼女は血を欲しがっていた」


ふふっと笑うと、部屋を出て行った。


「音羽!」


碧羽は妹を追おうとしたが、床にうずくまる璃子を放っては置けない。


璃子は気が狂ったように頭を振っている。


「璃子さん! 落ち着いて!」


「私はもうヴァンパイアなのっ!?」


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