誘惑のクラン(血族)
うずくまる碧羽のその横にホテルのレストルームに現れた男がいた。
血の匂いが璃子の鼻を刺激する。
碧羽が呻き声をあげている事から、どこか負傷しているようだ。
鉄パイプを握る手が自然と力が入る。
「崇! 碧羽をどうするつもりだ?」
尚哉が厳しい顔つきでうずくまる碧羽を見た。
「碧羽様は大事な半純血種。殺すことはいたしません。ただ、その娘を殺す間大人しくしていてもらうだけです」
崇が後ろにいる男に頷く。
その男がゆらりと姿を見せた。
八条だった。
血の匂いが璃子の鼻を刺激する。
碧羽が呻き声をあげている事から、どこか負傷しているようだ。
鉄パイプを握る手が自然と力が入る。
「崇! 碧羽をどうするつもりだ?」
尚哉が厳しい顔つきでうずくまる碧羽を見た。
「碧羽様は大事な半純血種。殺すことはいたしません。ただ、その娘を殺す間大人しくしていてもらうだけです」
崇が後ろにいる男に頷く。
その男がゆらりと姿を見せた。
八条だった。