誘惑のクラン(血族)
碧羽は八条を見て顔を歪めた。


「碧羽様、お許しください」


八条は人間に命令し、碧羽の手首に銀の手錠をかけた。


「うぐぁ!……くっ……」


優真の手首を拘束している物と同じ仕様だ。


銀の手錠は手首に触れるたびに、焼けるような痛みを与える。


「尚哉様、その娘を渡してください」


痛みに苦しむ碧羽を、悲痛な顔で見ていた璃子は視線を逸らして崇を見る。


その視線に背筋がぞくりとなる。


「碧羽様が苦しむ姿は辛いか?」


崇が問いかける。


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