誘惑のクラン(血族)
「やつらは優真を長にしたいんだ。殺すことはしない。とりあえずここから退散するぞ」


いくらでもヴァンパイアが現れ、きりがない。


尚哉は璃子の手首を掴むと走り出した。


「逃がしません!」


崇が剣を抜き、追いかけてきた。


雑木林を数メートル走っただけで、すぐに追いつかれてしまう。


尚哉は璃子を背にかばい、崇に向き直る。


「小娘、心臓だけは気をつけろ」


尚哉はそれだけ早口に言うと、崇の正面に立った。


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